3Dプリント日記。基礎を見直したり、OpenSCAD完全に理解したり、デザインをいくつか公開したりしました。2021年の5月から7月までくらいのお話。
3Dプリントの基本を見直す
基礎を振り返り、今まで身についていた悪習を改めました。これまで印刷物が反ったり剥がれたりしないようにと、ビルドプレートにスティック糊を塗りたっくていたのですが、これをやめました。糊は印刷物をくっつける力にはなりますがビルド面が波打ったり汚れの原因にもなるので、なくて済むなら避けるべきです。
これは初歩的なことで、主にレベル調整の方法を改めることで糊なしでもしっかりとくっつくようにできました。(自動調整のない機材を使っています。)
ノズルの高さ合わせをする「レベル調整」はこれまで、四隅にノズルを移動してコピー用紙がギリギリ通る高さにするという作業をしていました。でもこの方法は、ノズルの口からはみ出したフィラメントのぶん高く設定してしまったり、太いノズルなどでは適切な高さにはならなかったりと不確かです。
ただしいレベル合わせはテストパターンを印刷しながら、出力の押しつけ具合を見て調整をすることです。 適切な押しつけ具合はノズルの経に対してちょっと広く押されるくらい。ちゃんと設定しておけば何回もそのまま出力できます。
このビデオがためになった。
初めてPrusaを動かす人のためのビデオ。日本語字幕あり。最初に頭に入れておくべき大事なことが言われていて、他のプリンタで通ずることも多い。レベル合わせ以外には「フィラメントを挿すときはニッパーでフィラメントの端を斜めに切ろう」というのが役立ってます。
また、このビデオでしきりに言われているアルコールによるビルドプレートの清掃も効果的で、レベル調整と合わせてきっちりできていると、印刷物はちゃんとビルドプレートに食いついて底面の仕上がりもきれいになる。
これまでなんとなくで済ましていたところをきっちりとすることで失敗が減り綺麗に印刷できるようになりました。今回挙げたビデオの他にもPrusaのノズルの交換の話と、PrusaSlicerのモディファイアのビデオなどは使うプリンタに関わらずためになるのでおすすめです。
OpenSCAD完全に理解した
OpenSCADはカーソル操作ではなくコードで図形を描いたりして設計をするCADソフト。条件やループで造形を制御したり、テキストを任意で埋め込みやすかったり、配布後もカスタムが簡単なファイルを作成したりに強い。
設計のやり方にクセはありますが、サンプルを見つつインテリセンスのもとポチポチすれば書けるのですぐに ”完全に理解”状態になれます。早速ひとつ作ってみました。
2つデザインを公開
OpenSCADで作った電源タップの坂
電源タップを上に向いた状態に保ち、なだらかに配置します。床に配置するときは使わないソケットを塞ぐ処置をお忘れなく。テーブルなどに固定するデザインは色々ありますが、これは固定しない式。お掃除ロボットと相性がいいかも、とおもいましたが未検証。
先程のOpenSCADで作られていて、カスタマイズが簡単です。電源タップが長方形であれば長さや高さなどの設定を記入するだけでピッタリのものができます。OpenSCADをインストールしなくてもThingiverseでは連携webアプリで編集ができて、ブラウザでカスタムしてstlファイルをダウンロードできますぞ。
ワインラックの化粧板
”Modular Wine Rack”というシンプルなワインラックのデザインがあり、その外側につけるといいかなという板です。
これはblenderで作成しました。目視で柄の配列を調整したり、手作業でトポロジーのエラーを潰したりと見た目ほど数学的には作られていない。
数件ほどThingiverseでコレクションされたりCultsからダウンロード通知が来たりして、世界にいる親デザインのユーザーの存在を感じています。
以上。8月は界隈で流行しつつあるGコード直接編集について書けるといいな。