勉強中の電子工作を駆使してプロダクトっぽい電動のアイテムを作った。制作の中心は現代プロトタイピングの二強である3DプリンタとArduino。できたアイテムの紹介と、またしても3Dプリントの話。
暗くなったときに点灯するランプ
作ったもの紹介。充電に使うUSBの5V電源で動作するLEDランプ。ボタンでの操作に加え、部屋の電気を消すなどして周りが急に暗くなったときに一定時間点灯する仕掛けつき。明るさの検知は、光の量に応じて抵抗値が変化するCdSセルで行っています。
周りが暗くなると点灯。光る部分の下にタクトスイッチが仕込んであり、これを押すか一定時間たつと消灯する。
枕元にこれがあれば、夜寝るとき電気を消したあと、部屋が散らかっていても布団までたどり着ける。動作電圧が大きくないのでややパワー不足だけど、なかなか便利なものができた。
積層方向にパターンをつける
外見のポイントとして、ケースに波状のパターンがついています。これはFDMっぽさを緩和し製品ぽさを損なわないようにすることがねらいで、Ryo Kosaka氏の優れたプロダクトデザインの影響を真正面から受けています。
このラジオの白色の部品のように積層するアイデアについてはこちらの記事が詳しい。
”3Dプリンタの造形原理は”テキスタイル”に近いのではないか”
yokoito.co.jp「3Dプリンタの積層痕とデザインのおはなし」
とあります。FDMなどの方式の3Dプリント出力は、射出整形されるプラ製品よりも布製品や籠、畳などにちかしく、積層”痕”と呼ばれる製造過程に由来する造形は、隠さないで活かすこともできる。というお話。スライスの軌道を織り重なる糸のようにしたり、積層の方向に合ったパターンを加えることで質感を向上できる。
さきのラジオにならい、私のランプもスリーブとインナーという構成にしています。外のスリーブも大口径ノズルで編むように出力しーーたかったのですが、あんまりリバースエンジニアリングがすぎてはいけないという建前と、大きなノズルを使う経験と技術がないという事実があり、積層方向にそれっぽいパターンをつけるやり方をとりました。とはいえ、積層痕を悪目立ちさせないという点でよく機能していて、ただまっすぐ造形するよりもいい感じになったとおもいます。
3Dプリントはプロトタイピング用途で広く普及してはいるものの最終製品への採用は、prusaやボードゲームのコンポーネントなどがあるが、まだ珍しい。織物のように積層することは、そんなFDMプリンタのマスプロ方面の可能性感じさせるアイデアでありますなあ。わたしもFDM編み流の使い手になりたい。
今回全く触れていないが、制御をこなして電源も取れるArduinoすごい。
次回予告
IOTやります。